インパルス・コントロールを培う その1(連載4回目)

      2016/08/11

エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング

文と写真 藤田りか子
前回(連載3回目)からの続き

今日は、動画で紹介したエヴァの遊びに見る大事な着眼点第2と第3について記そう。第1着眼点については前回のブログ(連載3回目)を参照に。

さて、みなさんどこまで動画からエヴァさんのやり取り、そしてハッピーゾーンを作るためのテクニックを見抜いただろうか。一つ気がつくことは、エヴァはラッコからおもちゃを奪わない。ただし、

「でも私と引っ張りっこ遊びをしたいのなら、きちんと手のところまで来なくちゃダメよ」

と駆け引きをさせること。必ずエヴァさんの体周り半径50cm以内で、ラッコが一番楽しいと思うことが起きている。

以下を読み進められたい。

2. エヴァさんはラッコのおもちゃをつかんでも、ちょっとでも引っ張りっこになりそうな状態になったら、すぐに彼が持っていけるよう手放している。
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング1)ラッコのおもちゃをつかんだ
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング2)少し引っ張りっこするが…
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング3)ラッコがかなり引っ張り始めると、すぐにリリース。同時にエヴァはすかさず後ろに下がる。
(そうするとラッコがすぐにエヴァを追いかけようとするから)
3. この遊びの間、一度でも「離せ」のコマンドを出していないことにも注目。
こうして「おもちゃは取られない」という安心感を与える。だから、よりエヴァさんの近くに来ようとする。
いつも、おもちゃを犬から取り返していると、取られることが怖くて、犬は戻ってこなくなる。
ラッコは特に自立した性格の持ち主。一旦、面白くないと思ったら、飼い主とよりも自分で遊ぶ方を好む、というタイプの犬。
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング1)手のターゲットにラッコが
おもちゃをくわえてやってきた。
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング2)エヴァさんがラッコのおもちゃに触れるのは、ラッコが手のターゲットにやってきた時のみ。
決して自分から追いかけて口から奪い取らない
エヴァの引っ張りっこ遊びは、犬がそばに来るトレーニング3)そしてすぐにリリース

 

まだまだ続くよ!次回の記事では着眼点4と5を紹介。乞うご期待!

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動物愛護先進国である北欧スウェーデンから、藤田りか子さんをはじめ、BLOGにも登場されている
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