犬の目にもうれし涙

犬はうれし涙を流す?

こんにちは。
プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の大竹です。

今日は「犬のうれし涙」についてお話したいと思います!

人も犬も基本的には同じ仕組みで涙が作り出されます。
涙は目を保護したり、目に入った異物を取り除いたりするなど、多くの役割を担っています。
さらに人の場合は、嬉しい・悲しいといった感情が伴った涙を流すこともありますね。
もともと身体の仕組み上、犬は人間のように涙が流れ落ちない傾向にあるようですが、涙の分泌量が増えることはあります。
しかし、人と同じように涙が増えることに「感情が伴うかどうか」といった点は、科学的に解明されていませんでした。

ところが、2022年8月、日本の研究チームが「犬はうれし涙を目に溜める」ことを科学的に明らかにしたそうです!

「飼い主との再会」で犬の涙は増える!

実験は「飼い主と犬の再会」の場面に注目しました。
飼い主と犬を5時間以上離ればなれにした後に再会させるという実験を行うと…
なんと犬の涙の量が増えたのです!
しかも、同じような実験を飼い主以外の人で行ったときは、涙の量に変化は見られなかったそう。
人なら誰でも良いわけではなく「飼い主だから」涙の量が増える(うれし涙)なんて、犬は一体どこまで愛おしい存在なんでしょうか♪♪

うれし涙を溜めた犬に見つめられ、愛おしく感じる。 これもまた、人と犬のコミュニケーションの一つなのかもしれません。

また、併せて「犬の涙」が人にどのような影響を及ぼすか?ということも調べられたようです。
犬に人工涙液を点眼して顔写真を撮影し、その写真を見て人がどのような印象を持ったかを調査したところ、「涙目の犬」を見たときのほうが、「お世話をしたい」「触れたい」などの回答が多かったそうです。
お目目うるうるの犬に見つめられたときに「きゅん♪」としてしまうようなイメージですね!


犬のうれし涙にも関与する?オキシトシン

同チームの過去の研究では、視線を介した人と犬のコミュニケーションにオキシトシンが関与していることも明らかになっています。
オキシトシンは「愛情ホルモン」と呼ばれることも多く、絆の形成などに関わっているとされるホルモンです。
犬は人(飼い主)との再会を喜び、目に涙をためることで人からよりかわいがられることを繰り返し、絆を深めたのかもしれませんね!

過去に他のスタッフもオキシトシンについてブログを書いています!
良かったら併せてお読みください♪

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犬と愛情ホルモンを高め合おう!
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犬と人は似ているけれど、違う動物でもある

そもそも犬は、最も早く家畜化された動物で、人との共生の歴史も長いです。
その歴史の中で犬は様々な、そして卓越した人とのコミュニケーション力を身につけてきています。
今回の研究結果はそのコミュニケーション力をまた一つ科学的に解明したものでしょう。

犬を飼っている/飼ったことがある人からすると「何を当たり前のことを仰々しく書いているの?」と思われるかもしれません。
しかし、人に近しい犬だから…と「擬人化」しすぎて、時に犬の気持ちに寄り添えていないこともあります。
日々私たちが感じる「犬の気持ち」が人間の“思い込み”ではないか?と考えてみることも大切です。
そして、それを判断する材料として、時にはこのような科学的な知見に触れてみるのも楽しいかもしれませんよ^^

今日ご紹介した研究はネットニュースにもなっていました!
良ければこちらもご覧ください♪
【犬の目に「うれし涙」離れていた飼い主と再会すると】