ドッグトレーナーのお仕事
パピーナーサリー(子犬の保育園)
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英語でパピーは子犬、ナーサリーは保育園
子犬がわらわら集まって楽しそうに遊んでいる姿が想像できますよね。
パピーナーサリーっていかにもありそうですが、実は森山の造語です^^;
森山が初めてイギリスを訪れたとき、ロンドンのドッグトレーナーさんが運営する施設を訪れました。
そこは、パピーだけがいるわけではないのですが、沢山の犬達をお預かりして社会化する施設だったのです。
施設のスタッフの方が「ここにいる犬達は皆、怖がりだったのよ」とおっしゃっていました。
しかし、私達が訪れたときの犬達は、数頭は怖がりな犬もいましたが、殆どの犬達がフレンドリーでとても怖がりには見えませんでした。
その施設を見学した森山は「日本にこそ、こんな施設が絶対に必要だ」と感じたのです。
なぜなら、森山は、その頃、出張トレーナーとして各家庭を訪れ、トレーニングをしていたのですが、
本当に社会化不足の犬達の多さに悩まされていたからです。
犬には子犬の時期に社会化期というとても大切な時期があります。
鳥は殻から出た瞬間に動いた大きなものを親だと思い込み、一生ずっと後を付いて歩くそうです。
これがインプリンティング(刷り込み)と言われるものです。
同じように犬は、生まれてから3ヶ月までの間がこのインプリンティングの時期に当たります。
厄介なのはその頃に色々なものや環境に慣らしておかないと
将来、初めて体験することなどに怖がってしまうようになり、とても飼いづらくなってしまう事なのです。
と言うことは、その時期に他の犬に会う経験が少ないと犬を怖がるようになり、
飼い主以外の人に会う経験が少ないと人を怖がるようになってしまうこともあると言うことです。
怖がるだけならまだ良いのですが、
犬や人に社会化されていない犬は恐怖心から攻撃的になってしまう事も少なくありません。
森山が出張トレーニングをしていた頃は殆どの犬達が、社会化不足からくる怖がりさんだったのです。
日本には何故、そんなに社会化不足の犬達が多いのかと言いますと、
その頃は犬のプロといわれる方たちすら、子犬を社会化しなければならないという事実を知らなかったからなのです。
しかしこれは無知などではなく、例えば獣医の先生でも大学で学ぶ機会が無かった先生の方が多いそうです。
イギリスや多くのヨーロッパの国々は、お散歩で犬達をオフリードの状態にします。
そのときに社会化不足から犬が逃げ出したり、攻撃したりすると大変危険な状態になってしまいます。
ですから、ヨーロッパでは早くから社会化の概念が生まれていたのです。
しかし、日本では、犬をオフリードにする概念がありませんでしたから、
社会化をする必要が無かったのかもしれません。
しかも、日本は知らない人が家に来たら吠えて知らせるのが犬の役目でしたから
社会化は必要無かったのだとも考えられます。
しかし、現在の日本の犬達は、家族の一員として迎え入れられ、家の中で暮らし、
どこにでも飼い主と同伴するようになって来ました。
それに伴って、他の犬や人を怖がったり攻撃したりする事はいけない事だと認識されるようになって来たのです。
しかし、まだまだ子犬の時期に社会化をしなければ
将来、攻撃的になったり、怖がりになったりするという情報を飼い主さんは知らないのです。
ですから森山はイギリスの施設を視察した3年後に
子犬の社会化を全ての飼い主さんに知っていただく
第一歩として日本でパピーナーサリー(子犬の保育園)を立ち上げたのです。
その日から森山のミッション(使命)は「日本中に子犬の社会化の必要性を知らせる」になりました。
まだまだかなわぬ夢ですが、いつか必ず、日本中にこの情報を広めたいと思っています。
どうか皆さん、ご協力を宜しくお願いいたします。