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ドッグトレーナーのお仕事
タイトル
【 犬を愛おしく感じる瞬間 】
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本文
森山は30歳まで家庭犬訓練士と言う職業があるという
事を知りませんでした。
嘘のような本当の話です。
もちろん、盲導犬の訓練士とか警察犬の訓練士と言う
職業があることは知っていました。
しかし、家庭犬の訓練士と言う職業があると言うこと
は知らなかったのです。
二子玉川の交差点でチラシを配っていた訓練士に合う
までは!
傍らに黒ラブを従えてチラシを配っていた訓練士から
何気にチラシを手にした森山は家庭犬訓練士と言う職業
を初めて知ったのです。
その訓練士が配っていたチラシに書いてあった「見習い
訓練士募集」の一言が頭から離れなくなり訓練士を
目指すことになったのです。
あれから20年の歳月が経ちましたが、以前よりはだいぶ
家庭犬訓練士と言う職業が浸透してきたように思います。
森山も色々なことを学びました。
ちなみに森山は訓練士と言う言葉は堅苦しく感じるので
あまり使いません。
世間一般的に今ではドッグトレーナーと言う言葉の方が
浸透しているのではないかと思います。
20年前は家庭犬を訓練するには警察犬の訓練所に数か月間
預けて訓練してもらう預託訓練が一般的でした。
しかし今では、ドッグトレーナーが自宅にお伺いして
トレーニングするスタイル、もしくは、パピーナーサリー
(子犬の保育園)に日中だけ預けて、社会化を兼ねて
トレーニングしてもらう方法が主になってきています。
しかしまだまだ家庭犬を訓練する、もしくはトレーニング
するという概念自体は浸透していないように感じます。
今の時代15歳以下の子供の総数が1,744万人に対し犬猫の
飼育頭数が約2,455万頭と子供の数を上回っているという
事実があるにもかかわらず、しつけに関して日本人は
無頓着な国民です。
しかも飼育頭数を登録しているドッグトレーナーの人数で
割ると4000頭に1人しかトレーナーがいない計算になります。
ビジネス的に見れば物凄い数の潜在顧客がいることが
分かります。
違う見方をすればドッグトレーナーの数が全然足りて
いないのです。
だから森山が30歳まで家庭犬訓練士の存在を知らなかった
ようにドッグトレーナーと言う職業が浸透していない
のではないかと考えます。
ヨーロッパでは犬を飼ったらしつけをするのは当たり前。
犬を飼い始めた初心者はしつけ教室に通い、
ずっと犬を飼っている上級者はドッグスポーツや色々な
アクティビティーをやっていることが多いようです。
多種多様な犬との楽しみ方を知っています。
その根底にあるものは「しつけ」です。
イギリスではしつけ教室が公園や公民館など色々な場所
で行われています。
以前、森山はイギリスのそれほど広くない公園で2つの
違うしつけ教室が同時に行われているのを見たことが
あります。
それは極端な例かもしれませんが普通の公園や公民館
でもよくしつけ教室が行われています。
しつけをするという概念が浸透しているのです。
だからこそ公園では犬たちがオフリードで自由に走り回る
事ができるのだと思います。。
しつけをすることによってより豊かな犬と人間の共存が
可能になるのだと思います。
最近の授業で、言葉の教え方と言う授業をやりました。
どうやって犬に言葉を教えるかと言う授業です。
ここではその方法は省略しますが、犬が言葉を理解すると
意思の疎通ができるようになるのです。
ボイシーは家の中でも外でもカムと言えば匂い嗅ぎに
夢中になっていても傍にきます。
散歩のときに他の犬とすれ違うときもヒールと言えば横に
付いてイソイソと歩いてくれます。
交差点で信号待ちをしているときでもシットと言えば
そこから動きません。
そうすることによってボイシーの安全を守ってあげる
ことができ、他人に迷惑をかけることも少なくなって
きます。
本当はコマンドに従っているだけなのですが森山の意思
をボイシーが尊重してくれているように感じます。
するとですね、ただ、かわいいと言う感覚が「愛おしい」
と言う感覚に変わって来るのですよ!
しつけって犬と人の距離を短くする効果があるのです。
もっともっと日本でも「しつけをする」と言う概念が
浸透して多くの方に森山と同じ感覚を味わって頂きたい
と思います。
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プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー校長
ガンドッグレトリーブトライアル協会会長
日本APDT事業企画委員
英国APDT公認ドッグトレーナー
米国CPDT公認ドッグトレーナー
森山 敏彦
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編集発行:PLAYBOW Dog Trainers Academy
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