ドッグトレーナーが考える“犬の幸せ”
こんにちは。プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の大竹です。
突然ですが、皆さんは“犬の幸せ”と聞いてどんなものを想像しますか?
飼い主に愛情いっぱいに撫でられること?
毎日お散歩に行くこと?
好きなものをお腹いっぱいに食べること?
今日はドッグトレーナーが考える“犬の幸せ”のポイントをお伝えします!
動物に与えられている“5つの自由”
犬に限らず、動物福祉(アニマルウェルフェア)を考える上で、忘れてはならないものがあります。それは、「5つの自由」と呼ばれるものです。
【5つの自由】
・飢えや渇きからの自由
健康維持のために適切な食事と水を与えること
・苦痛、損傷、疾病からの自由
怪我や病気から守り、病気の際には十分な獣医医療を施すこと
・不快からの自由
温度、湿度、照度など、それぞれの動物にとって快適な環境を用意すること
・正常な行動発現の自由
それぞれの動物が本来の生体や習性に従った行動が行えるようにする
・恐怖および苦悩からの自由
過度なストレスとなる恐怖や抑制を与えずに、それらから守ること
肉体的な痛みや苦痛だけでなく、精神的な痛みも出来る限り避けること
これは動物福祉の基本として世界中で認められている考え方です。ドッグトレーナーはこの「5つの自由」を考慮して、仕事をする必要があります。
“5つの自由”をドッグトレーナーはどう活かす?
犬が健康であるために。犬を怪我や病気から守るために。犬が快適に暮らすために。犬が楽しく過ごすために。犬が犬らしくいるために。
これらを考えることが、飼い主さんに、犬の過ごしやすい環境設定や、適切な犬への接し方やトレーニング方法をお伝えしていくことに繋がるのです。
「ドッグトレーナーのお仕事」というと、吠える、咬む、引っ張る等のいわゆる“犬の問題行動の改善”をイメージされるでしょう。もちろんそれは、ドッグトレーナーの仕事の一部です。
しかし、「5つの自由」を念頭に置き、その行動を起こすようになった理由を探っていくことも、大切な仕事のひとつです。そして時に、「5つの自由」が侵されているのであれば、そこを整えていくお手伝いをすることも必要なのです。
“5つの自由”から犬の幸せを考える
例えば、急に抱っこをすると咬もうとするようになった場合を挙げます。原因が腰の痛みであることが分かりました。
腰の痛みの治療は獣医さんにお任せし、ドッグトレーナーは腰の痛みが悪化しないようなお家などの環境設定を提案します。
お留守番の最中にトイレシートをびりびりに破る!という場合も挙げてみます。お留守番は長すぎないか、運動不足でエネルギーが発散出来ていないから破るという行動をとるのではないか、という可能性をドッグトレーナーは考えます。
怪我や病気はもちろん、生活環境・生活スタイルに問題はないか、飼い主さんの接し方に問題はないかなど、いろんな視点から考え、どう対処することが犬の幸せにつながるかを考えるのです。
トレーニングに対しては、犬自身がトレーニングに対して前向きな気持ちをもってもらうことが第一です。そして、「怖かったら逃げる」などの選択肢を犬自身に与えることなどを意識し、どんなトレーニング方法を構築していくのか考える必要があります。
だからこそ、ドッグトレーナーは「犬」という動物に対しての知識を深める必要があるのです。
最後に
犬の幸せを考えるには、まず、犬を知ることがとっても大事です。
プレイボゥドッグトレーナーズアカデミーはそんな「犬」についての学びを在学中はもちろん、卒業後も深められる学校です。
本質的な犬の幸せを考え、飼い主さんと愛犬のより良い関係性構築をお手伝いできるドッグトレーナーを増やしていくために、プレイボゥドッグトレーナーズアカデミーは日々活動しております!