母犬のフェロモンの力を


こんにちは。プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー講師の矢川です。

私は現在、出張ドッグトレーナーとして、飼い主さんのご自宅にお伺いしていますが、その飼い主さんから他の飼い主さんをご紹介いただく事もあります。

メインのお問い合わせはプレイボゥの犬の保育園のホームページからですが、飼い主さんからご紹介を頂くのは本当にありがたいですね。

さて、先日はこんなお問い合わせがありましたので、ちょっとだけご紹介いたします。

<ご相談内容>
・3歳4ヶ月、3キロのトイプードル(男の子)を飼っている

・吠え癖、噛み癖、マーキングが酷くて、その他諸々苦戦している

・2ヶ月前から行動診療科に通っている

上記のように様々なお悩みを抱えているようでしたので、早速カウンセリングに伺いました。

決して難しい案件とも限らない

皆さんは、このご相談内容を見てどのように感じましたか?

もしかすると、

「ちょっと難しい案件かも」

と思った方もいらっしゃるかもしれません。

でも実際にお伺いしてみると、、。

カウンセリングを進めていくと、噛み癖については突発的な原因不明の噛みではない事、

マーキングについては男の子が日常的にするマーキングではなく、留守番時の不安からくるマーキングだということがわかってきました。

また、気になる行動の原因には、お部屋の環境や飼い主さんの対応も関係している事も明らかになってきました。

一見、ご相談内容を見ると難しいかもと思うかもしれませんが、

飼い主さんのお悩みは、比較的相談されることが多いケースでしたので、スムーズにカウンセリングが進んでいきましたし、

何より、そのトイプードルは人に対してフレンドリーでおやつが大好きだったので私も安心しました。

今回、飼い主さんにお伝えしたアドバイスは長くなってしまうので割愛させていただきますが、セミナーなどでお伝えする機会があればと思います。

気になる首輪

さて、カウンセリングが一通り終わる頃に私はその犬が少し変わったタイプの首輪をしている事に気が付きます。

飼い主さんにお聞きすると、動物病院の先生に勧められたのだそうです。

その首輪は端的に言うと、犬用のフェロモン製品との事でした。

日本でも市販の犬用フェロモン製品が少しづつ増えてきましたね。

ただ、海外よりはまだ認可がおりているものが少ないですね。

犬用のフェロモン製品についてはちょっと専門外なので、詳しい所までお伝え出来ませんが、少しだけお伝えすると、

これらはDog-Appeasing Pheromones (犬を鎮めるフェロモン)の頭文字をとってDAPとも呼ばれます。

DAPは母犬が授乳中に分泌するフェロモン(化学伝達物質)を再現したもので、子犬にリラックス効果や安らぎを与えるものです。

市販の犬用フェロモン製品は、この鎮静効果を再現しています。

犬用フェロモン製品は首輪、ディフューザー、スプレーなどさまざまな形態があるようです。

    母犬のフェロモンの力はすごい!

必ず専門医のアドバイスを

お伝えするのが遅れましたが、今回の飼い主さんに私の出張トレーニングを紹介してくださったのが、この首輪をおすすめした動物病院の先生なのです。

カウンセリングが終わり、後日、動物病院の先生にお礼の電話をしました。

その際、今回の飼い主さんと愛犬のお話になったのですが、愛犬の行動を改善するにあたり必要なのは、

飼い主さんの愛犬に対する接し方、生活環境の改善という方向で一致しました。

今後もトレーニングのサポートという形で、犬用フェロモン製品も継続して使用していく事になりました。

DAPによる行動治療は副作用などのリスクが低く、他の行動療法と併せて使用することもできるともおっしゃっていましたが、

DAPを使用するだけでは、最終的な解決には至らないので他のトレーニングも必要ともお話していました。

このような市販の製品を試す前には必ずかかりつけの動物病院、または専門医に相談してから使用するようにしましょう。

犬用のフェロモン製品について少し興味が湧いてきましたので、少し調べて機会があれば、またご紹介いたしますね。


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こんにちは。アカデミー事務局の石田です。 アカデミーがある中目黒教室や向ヶ丘教室も梅雨入りし、時にじめじめ、時にうだるような暑さ・・と、過ごしづらい気候が続いて…

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