今日はちょっと難しいかも

貴方の想いで日本の犬達の殺処分を0に
近づけましょう

プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー校長

英国APDT公認トレーナー

米国CPDT公認トレーナー

日本APDT事業企画委員

森山 敏彦

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近況

さて、前回の記事でリクエストを募ったところ幾つか
リクエストを頂きました。

有難うございました。。

順次書いていこうと思いますが、今までの流れがあり
ますので前回までの学習理論の続きを何回か続けます。

頂いたリクエストは問題行動の治し方が多かったので
問題行動応用編として書いていこうと思います。

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ドッグトレーナーのお仕事

タイトル

【 今日はちょっと難しいかも 】

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本文

前回は行動の後にご褒美を与えて強化するという
「正の強化」のお話でした。

さて、前回までのトレーニングでは一切言葉の
コマンドが出て来ていません。

ここまではあえて言葉を使わないようにしています。

手におやつを持って誘導すれば犬はすぐに「お回り」
の行動ができるようになります。

この時点で犬は、ハンドシグナルに反応している
ことになります。

今日はこのハンドシグナルに言葉を付けていきます。

これには条件づけを利用するのですが、少し条件づけに
付いて説明しましょう。

ベルの音を聞かせてから食べ物を犬に与えるという
作業をくり返すと犬はベルの音を聞いただけで涎を
垂らすようになる。

パブロフの犬で有名な古典的条件づけです。

食べ物と言うのは犬が無条件でほしがるものですが
ベルの音と言うのは犬にとって意味を持たないもの
です。

その食べ物とベルの音を関連付けるのが条件づけです。

条件づけを行うには食べ物かベルの音のどちらから先に
与えるかの順番が大切になってきます。

まず条件づけには3種類のタイプがあり、一番条件づけ
が成り立ちにくいのは逆行条件づけと言います。

逆行条件づけは食べ物を与えた後にベルの音が鳴ります。

たとえば、犬に食べ物を与えてからベルを鳴らしても
犬は欲しいもの(食べ物)はすでに手に入れています
からベルの音は犬にとって意味づけがなくなって
しまいます。

ですから逆行条件づけは条件づけが成り立たないのです。

2つ目は同時条件づけです。

食べ物とベルの音が同時に与えられます。

しかし同時条件づけには隠ぺいと言う現象が起こります。

隠ぺいとは食べ物と言う犬が無条件にほしい刺激が
ベルの音を隠してしまうことです。

これは仮に貴方がすっごい美男子か美女が目の前を通って
そちらに気を取られているとします。

その時にベルの音が鳴ってもベルの音なんか聞いちゃ
いないですよね!

食べ物と言うのは犬にとって美女や美男子に匹敵する
物なのです。

という訳で同時条件づけは隠ぺいが起こりベルの音が
条件付けされにくいのです。

一番条件づけが行われやすいのは、順行条件づけです。

順番としてはベルの音を聞かせてから食べ物を与える
と言う順番です。

これを何回も繰り返すと、ベルの音が食べ物を予測させる
ようになり、犬はベルの音を聞いただけでよだれを垂らす
ようになってくるのです。

いわゆるパブロフの犬ですね!

ですから条件づけを行うには順行条件づけを行い上の
2つは基本的に使いません。

じゃあ、逆行条件づけと同時条件づけはいらないじゃ
ないかと言う話になるのですが実は結構使うのです。

実は犬が怖いものを克服するのに逆行条件づけと同時
条件づけを使用します。

たとえば、人が怖くて触ろうとすると逃げ出す犬が
います。

この犬に触わられることに慣れさせる条件づけを
するとしましょう。

順番としては触ってからご褒美を与えるという順番を
くり返すのですが、犬は人間が怖い訳ですから
触ることができませんよね!

ですから、ご褒美を犬の方に投げてあげるのです。
(逆行条件づけ)

すると犬はご褒美が食べたいがために徐々に人間に
近づくことができるようになります。

だんだん犬が近づいてきて手からご褒美を食べられる
ようにします。

手からご褒美を食べられるようになったら手から食べ
させると同時に反対の手を犬の近くに出します。
(同時条件づけ)

これ、ご褒美が手の怖さを隠ぺいしてくれているのです。

手が出てくるのに慣れてきたらご褒美を与えると同時に
触るようにします。

ここまで来たら初めて触ってからご褒美を与えるという
順行条件づけに変えていきます。

すると犬は触られることが次にご褒美を貰えることを
連想させるので触られることを喜ぶようになるのです。

このように上記の2つの条件づけも利用されるのですね!

さて話をもとに戻して、「お回り」と言う言葉だけで
犬に「お回り」の行動をさせる方法です。

ご褒美で誘導して「お回り」を教えた犬はハンドシグナル
とご褒美を結び付けて学習していますからハンドシグナル
はご褒美に条件づけされた刺激になります。

これを無条件にほしいご褒美「無条件強化子」に条件づけ
された「条件性強化子」と言います。

ここまでは犬に言葉は全く使っていませんのでまだ犬に
「お回り」と言っても何の事だか分かりません。

犬にとって言葉は新しい刺激(新規刺激)になります。

順行条件づけでは新規刺激は先に来ますので順番としては
言葉→ハンドシグナルで行動を引き出す→ご褒美と言う
順番になります。

具体的には、

1)犬に「お回り」と言う

2)ハンドシグナルで犬の行動を引き出す

3)ご褒美を与える

これを何十回もくり返していくと犬は「お回り」と聞いた
だけで「お回り」をするようになるのです。

実際にやってみると分かりやすいのですが、文字だけで
理解するのは難しいですよね!

森山の愛犬ボイシー君はこのトレーニングを行って
20ほどの言葉を教えました。

そしてほぼ確実に言葉に従えるように教えたのです。

たとえばシットと言えば座る、ダウンと言えば伏せると
言った具合に言葉と行動を関連付けるのです。

この時に、シットと言っているのに伏せてしまっては、
学習ができているとは言えません。

確実にコマンド通りの行動が出来なければいけません。

これを専門用語で弁別学習と言います。

このようにして犬に言葉の持つ意味(行動)を教えて
いくのですが、1つ1つの言葉を犬が確実に覚えるには
かなりの労力と時間がかかります。

しかし、確実に犬が人間の言葉を理解できるとなんと、
犬との会話が成り立つようになるのです。

こちらの意志が通じるようになるのですよ!

「ちょっと静かにしなさい」
(ストップ)

「こっちに来なさい」
(カム)

など、ちょっとコマンドとしては長いのでカッコ内の
コマンドのように短縮する必要があると思いますが、
犬がその通りに行動してくれるようになるのですよ!

しかも怒鳴る必要が無くなります。

なぜならば、犬はご褒美をもらうには確実にコマンド
を聞き取らなければご褒美がもらえないわけですから、
良く聞こうとするようになるのです。

これは素晴らしいですよ!

貴方も是非、この理論を使って犬に言葉を教えてみて
ください。。

貴方と愛犬の間に新しい世界が見えて来ますよ!

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