サラリーマンと決別した日

ドッグトレーナーへの転身
サラシーマンと決別した日

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ドッグトレーナーと愛犬

森山はドッグトレーナーになる前はサラリーマンをしていました。
毎日決められた時間に出社します。
同じ同僚と同じ上司に囲まれ、毎日がルーティーンの仕事。
社員食堂で皆と同じ食事を食べて決められた時間に帰宅します。

この生活をずっと続けていったら森山はどうなるのだろう、と考えたときに
5年後は5年先に入った上司を見ればなんとなく分かります。
10年後は10年先に入った先輩を見ればなんとなく分かります。

この会社で定年まで働くのかな~

と漠然と考えていた時期もありました。

会社の中の歯車になり、その他大勢の1人となり、人生の大半を過ごすのか、
と思ったらなんだか虚しくなりました。

と同時に、
今の仕事が本当にやりたい仕事なのかな?

独立したらどうなるのだろう?

自由な時間が沢山あるのかな?

でも自分にできるのかな?

自分が本当にやりたい仕事って何だろう?

 

仕事に没頭していればそんなことを考える余裕もありませんが、
暇になると将来のことを悶々と考えてしまう自分がいました。

そんな時、森山は、ふとしたきっかけで、ドッグトレーナーの見習いの道に進むことを選んだのです。

 

ある日、仕事帰りに駅へと向かう途中、一台のバンが停まっていました。

見るとその横に、黒い犬を連れた若い男性がチラシを配っていたのです。

森山は、子供の頃から犬好きでしたので、何気なしに犬に近づき、チラシを男性から貰いました。

そこには「貴方の愛犬の訓練をします」と書いてあるのですが、
隅っこに「見習い訓練士募集」と、書いてあるではありませんか!

森山は、その一言から目が離せなくなってしまったのです。

見習い訓練士・・・・

犬・・・・

 

その言葉が森山の潜在意識に働きかけ過去の記憶を思い出させました。
そうだ、子供の頃、犬を飼いたかったけど借家だから飼えなかったな・・

ずっと犬は飼えないと思っていたけど、仕事にしてしまえばいつでも一緒にいられる!
こんな方法があったのか!

森山は
子供の頃見ていた夢を思い出したのです。

大人になったら絶対に動物関係の仕事に就きたい。

そしてその1ヵ月後、森山は見習い訓練士として働いていました。