ボディランゲージ以外の情報伝達

 

こんにちは。プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の石田です。


先日のメルマガにて、犬のボディランゲージについて触れました。
(先日のメルマガの内容はこちら

 

犬は社会性の高い動物!

その際にも触れたように、犬は言語を用いない動物です。

しかし、犬は社会性が高い動物ですので、お互いの「情報伝達」というのは
群れの安定性やエサの捕獲、子の育成など様々な場面において非常な役割を担います。

特に、犬の群れは高度に発達しているので、社会コミュニケーション能力も高い傾向にあるのです!

コーギー2頭の写真

コミュ力高めです~( *´艸`)

 

また、犬同士の関係におけるコミュニケーションの表現方法を、
人に対しても同じように使用する方が多いため、先日話題に挙げた「ボディランゲージ」など、
犬が表現するシグナルを理解し、適した対応をしていくことが、
犬と共に過ごしていくうえで、役立つのです!


では、犬のコミュニケーションには
「ボディランゲージ」以外にどのような方法があるのでしょうか?

 

犬のコミュニケーション例①

その1)聴覚を介したコミュニケーション

犬は発声によるコミュニケーションが発達しており、他の野生のイヌ科動物と比較しても、声のレパートリーが多様です。

レパートリーが多い分、同じような発声でも異なる意味をもつ場合が多いので、
私たちがこれらを理解する為には、発声とあわせ、犬の表情や姿勢を相互的に理解することが重要です。


例)
「吠え」
警戒、警告、防御、恐怖、遊びの勧誘、挨拶、関心の要求などを目的に発せらます。
このように、吠えだけでも沢山のレパートリーが!

声の強さ、高さ、持続時間もさまざまです。
例えば、高い周波数の吠えは挨拶や遊びに誘う時に。、低い声は警戒や警告、防御時に発せられることが多くなっています。


「唸り」
一般的に威嚇や防御のために発せられることが多いが、遊びや関心を得るためなどの目的でも認められています。
低い声で、1~数秒の長さで、飼い主との遊びのでも発せられることがあり、おそらく興奮とともに認められると考えられています。

 

犬のコミュニケーション例②

その2)嗅覚を介したコミュニケーション

実は、犬(猫も)は嗅覚を介したコミュニケーションが大変多いといわれていますが、まだ謎が多い部分でもあります。
おそらく種、性別、発情周期、個体識別、健康状態、情動的状態などの情報が嗅覚を介して伝達されているよう。
ちなみに、この情報の一部はフェロモンを用いて行われてると考えられています。


例)
「アポクリン腺と脂線分泌物」
犬の耳や口、鼠径部、肛門周辺、肉球にある皮脂腺から排泄されていて、
初めてあった犬たちが嗅ぎ合っているのはこの匂いだと考えられています。

この匂いには、テリトリーの主張、仲間同士の挨拶の意味があり、
さらには、匂いによる情報だけでなく、周りにいる他個体へマーキング姿勢を見せることでも
触覚を介したコミュニケーションでもあるとされています。


このように犬は、視覚を介したコミュニケーションである「ボディランゲージ」以外にも、
聴覚・嗅覚・触覚を介した情報伝達を多様に活用しているということなんです。


そして、大切なのは「多様なコミュニケーションを同時に活用している」ということ。

例にも挙げた「吠える」という行動でも、感情は様々です。
その犬がどのような環境・状態・姿勢で吠えているのかを同時に観察し、
意図を理解してあげる必要があるのです。

この辺りは、人同士のコミュニケーションも同様ですね(>_<)

今回の例もごく一部ですので、ご興味のある方は、
ご自身の周りにいる犬がどのようなコミュニケーションを行っているのかぜひ沢山観察してみてくださいね♪
そして、一緒に犬を理解していきましょう!


(参考図書:犬と猫の行動学 基礎から臨床へ)