犬と意思疎通するには

飼い主様同士の会話

こんにちは。
プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の瀬尾です。

先日、自宅前で繰り広げられた飼い主様同士の会話が気になったのでご紹介します。

飼い主様はそれぞれ大型犬を連れていて、道路の反対側からやってきました。
どちらの犬も相手の犬に気づき、飼い主様を引っ張りながら相手の犬に近寄ろうとしています。

ここで分かりやすいように登場人物のご紹介。

・Aさん+ゴールデンレトリーバー(以下ゴールデン)
・Bさん+シェットランドシープドッグ(以下、シェルティ)

Aさんは、相手との距離が2メートルほどになったところで犬を押さえ、それ以上近寄らないようにしました。
愛犬が他の犬が苦手で上手に挨拶が出来ず、相手の犬に吠えてしまうのを知っていたからです。

一方Bさんは、それに気づかず犬に引きずられながら距離を詰めていきます。
それに気づいたAさんは「あ、うちの子近づいちゃうと吠えちゃうので」と言い、距離を詰めないよう制しましたが、時すでに遅し。
近づきすぎたシェルティにゴールデンは「ワンワンワン!」と吠えたて、それに触発されたのかシェルティも吠えたてました。

慌てて両飼い主様とも距離を取ります。
犬たちは興奮冷めやらぬ様子でしっぽを振りながら飼い主様に引っ張られていきます。

そしてBさんが一言。
「あら~でもしっぽは振っているから喜んでるよね」

 

シェットランドシープドッグ

シェルティ。「いきなり吠えてきてなんなのよ!」

本当の犬の気持ちって?

さて、このシーン。
たくさん突っ込むべき所はあるのですが、最後にBさんが言った「しっぽを振っているから喜んでいる」という言葉。
ここが一番引っ掛かりました。

犬がしっぽを振る=喜んでいる、嬉しい

よく言われますが、実は100%そうかと言われると違うんです。
犬達が行ったしっぽを振るという行為。
これは喜んでそうしていたわけではなく、おそらく興奮状態からブンブン振っていたんだと思います。

喜んでいるからもう一回挨拶してみようか、となっていたらもしかしたら大変なことになったかもしれません。

このように、犬はことばを話せないかわりに体勢や体のあらゆる部分を使って気持ちを表現しています。
それをボディーランゲージといいます。

ボディーランゲージの一部分だけ見るのか全体的に見るのかでも導き出される犬の気持ちは変わってくることもあります。
上記の飼い主様はしっぽの一部分だけを見て「喜んでいる」と思ってしまったのです。

すでに興奮状態でお互いの犬に近づいていた点、無理に距離を詰めてしまった点、その時の犬の体勢などから、あまり友好的な状況ではないなと思いました。

二匹の犬

敵意からの吠えなのか、あいさつなのか・・そこを見極める必要があるのです。

さいごに

この様に、犬の気持ちを判断するには、犬の全体を見ることが必要です。
ただ、ご紹介したシーンですが、実際はほんの1、2秒の出来事です。
その中で色々なボディーランゲージを見るのってとっても難しいです。
私もまだまだ勉強中で、なるべく犬を全体的に見るように訓練しています。
立っていた耳が後ろに倒れたり、ボディーランゲージの変化の瞬間を捉えられるととても嬉しくなります!

ドッグトレーナーとして働きたいと思っている皆さま、トレーニングを行う際、このボディーランゲージを読み解く技術は必ず必要になりますよ!
プレイボゥドッグトレーナーズアカデミーでは、実際に運営している店舗で様々なタイプの犬と実習で関わっていきますので、ボディーランゲージを見るのにうってつけです!
また、実習中に飼い主様が迎えに来た時の犬の様子も必見です!体中で目いっぱい喜びを表現しています!もちろんしっぽも喜びを表現するためブンブン振っていますよ!

ぜひ、プレイボゥで犬の気持ちを読み解く方法について一緒に学んでみませんか?
皆さまのドッグトレーナーになりたい夢、私たちにお手伝いさせてください!