おやつをあげない!は正解?
こんにちは。プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の石田です。
先日、親戚の子供と一緒に水族館へ行ってきました!
夏休みということもあり、ご家族で来ている方が多く、皆さん楽しんでいるのが印象的でした!
実は、親戚の子供(Yちゃん)も物心がついてからの水族館は初!ということで、
時に目をキラキラ、時に怯えつつ、海の生き物たちをじっくり観察していました(^^)
水族館をより楽しむ方法!
そんなYちゃん、イルカが大好きなようで一番のお目当ては「イルカショー」。
開始時間の30分前からショー開場へ行き、一番前の席をゲットし、開始を待ち続けていました。
一番前の席・・そう、イルカやトレーナーさん達がショーの中で沢山水しぶきをあげて濡れる席です・・(笑)
私は一瞬怯んだものの、Yちゃんの初イルカショー体験の為ならば!と潔くずぶ濡れになってきましたよ!(笑)
Yちゃんにとっての水族館という新たな経験を思う存分に味わって貰えたのではないかと思います。
(帰り際、「これでまた1つ社会化ができたね、よかった!」なーんて話したら、Yちゃんと一緒に行った知人は2人して「?」な顔をしていました‥笑)
実は水族館って、ドッグトレーニングを学ばれている方が行くとより楽しめたりします。
以前のメルマガでも水族館にて、ハズバンダリートレーニングの様子を紹介していたお話をしました。
(その時の内容はhttps://playbow-dogtrainers-academy.com/32728.php!)
ハズバンダリートレーニングは犬はもちろん、様々な動物で行っているので、犬との違いや様子、接し方をみると中々に興味深いですよ!
今回訪れた水族館は、以前とは異なる水族館でしたが、ここでもトレーニングについて興味深い出来事が・・・・!
おやつをあげない時間TIME
それは、先程あげたイルカショーでのこと。
数か月前からイルカショーの内容をリニューアルしたそうで、簡単に説明すると「どうしたらイルカに毎日楽しんで過ごしてもらえるか」をテーマにショーが構成されていましたが、今回から新たな挑戦を行っているそう!
その挑戦というのが・・・・「魚なしで、イルカと遊びつづける」ということ!
通常、イルカのショーをイメージすると、合図を出してそれが上手くいった際には都度ご褒美として魚をあげているイメージがありますよね。
実際イルカショーやトレーニングではそれが何十年も当たり前だったそう。それを今回から「魚をあげない時間を作る」という挑戦を始めたそうです。
すでにトレーニングを学んでいる皆さんは、このあたりで「ほお」とうなずいている方もいらっしゃるかもしれません!
というのも、犬のトレーニングにも「ご褒美のおやつ」をあげる回数を減らしていくという方法があるからです!
おやつを「あげる」「あげない」のタイミング
例えば、犬にトレーニングをしていく時。
新しいことを教えるためには、その行動に近いことをしてくれたら「正解だよ!」という意味を込めておやつをあげます。
おやつは犬にとっての報酬にあたるので毎回あげることに問題はないのですが、毎回あげられる環境にいるかというとそうでもない時もありますよね。
だからといって、ある時から突然、ご褒美のおやつを「あげない」ことを続けていくと、
せっかく覚えくれた行動をしてくれなくなっていきます。
人も無給(ご褒美なし)でずーっと仕事をするなんてことはできませんよね・・・・・。
イメージとしてはそんな感じです。
では、やはりおやつは毎回あげ続けなくてはいけないのでしょうか?
いいえ!そうではありません!
先程もご紹介したようにおやつをあげるタイミングを「減らす」ことで
「おやつをあげない」ことを続けていくよりも、覚えた行動を忘れずに維持することができるんです!
ちなみに「減らす」を言い換えると、
おやつを「あげるタイミング」と「あげないタイミング」を作るということ!
ご褒美としてあげていたオヤツを「あげる」「あげない」というタイミングをランダムに作ってトレーニングを行っていくと、あげないタイミングの時でも、犬は「大丈夫、今回はオヤツを貰えなくても次に正解すればおやつが貰える!」と安心感が生まれ、教えたい行動がより定着していくんです!
ただし、初めは「おやつをあげない」タイミングを1回からにすることがポイントです。
「あげない」タイミングを作ったら次は必ず「あげる」こと!
そして、徐々に慣れてきたらおやつをあげないタイミングを2回連続、3回連続とのばしていってみてください!
実はこのあたりの「タイミング」に関しては、専門用語があるほど・・・
プレイボゥでは「学習理論」という授業でより細かーくわかりやすく学べます!ので今回はこの辺で(笑)
さて、話をイルカショーに戻します。
今回の見たイルカショーでは「魚をあげない時間を作る」ということで、
「ずっとあげないつもりか・・?」と、心の中で少しヒヤヒヤしつつ見ていましたが、
魚をあげない時間が開始されてから終了まではあっという間、トレーナーさんが合図を出したのは1回~2回とごく僅かでした。
さらに、この「魚をあげない」タイムはショーの中で固定されておらず、毎回ランダムで行っているそう。
魚を「あげる」「あげない」タイミングを徐々に作っていく・・・、
まさに、先程ご紹介した内容にそっくりです!
この挑戦がどんな結果になるのかとても気になり・・
来年また様子を見に行こうと心に誓った石田でした。(笑)
このように、ドッグトレーニングを学んでいると思わぬ場所で、人とは違う楽しみ方ができたりします。
ぜひ皆さんも体験談があれば教えてくださいね(^^)!
余談ですが・・・・その水族館では、トレーナーさんや飼育員さんのことを「トリーター」と呼んでいました。
水族館の生きものたちを飼育(treat)し、お客さんをおもてなし(treat)するとの意味が込められているそうです。
それを聞いてさらに興味深さが増した1日でした。