おんなじようで全然違う
こんにちは。
プレイボゥドッグトレーナーズアカデミー事務局の瀬尾です。
昨日のメルマガで、カンボジアやフィジー諸島での犬の様子について書きました。
そこで狂犬病について少し触れたので、今日は狂犬病について書いてみたいと思います。
日本では、犬を飼う際、義務の1つに狂犬病の予防接種があります。
狂「犬」病と言っても、犬だけが持っているウィルスではありません。
犬以外にも猫やアライグマ、キツネ、コウモリなど様々な野生動物が持っているウィルスです。
そのウィルスを持つ動物に咬まれたり、引っ掻かれたりすることで傷口からウィルスが侵入し、
発症した場合には有効な治療法がない為、致死率はほぼ100%というとても恐ろしい感染症です。
日本では1950年、「狂犬病予防法」が施行され、
犬の登録
予防接種
野犬の抑留
が徹底され、わずか7年で狂犬病を撲滅しました。
短期間で撲滅出来た要因の1つに、「島国」という地形が影響しているようです。
物理的に動物が行き来しにくい地形であること、また一度撲滅出来れば、犬やその他の動物に検疫を義務付けるこ
とでウィルスの侵入を防ぎやすくなります。
しかし今年の5月、国内で14年ぶりに狂犬病の発症者が確認されたニュースは、皆さまもまだ記憶に新しいかもしれ
ません。
来日した外国籍の男性が、2019年9月にフィリピンで犬に咬まれたことが原因で来日後発症しました。
日本で狂犬病に感染したわけではないのは安心しましたが、
残念ながら、その男性は亡くなりました。
ちなみに2020年6月時点で、世界で狂犬病ウィルスが撲滅され、存在されないとされている国は、日本を除き、
オーストラリア
ニュージーランド
アイスランド
ハワイ
グアム
フィジー諸島
とされています。
なんと!
旅行したフィジー諸島も狂犬病撲滅国でした!
他の国を見ても、島国が多い印象を持ちますし、島国はこういった場合には有利なのかもしれませんね。
カンボジアとフィジー諸島での犬の様子は、あまり差がなかったように思いましたが、大きな違いですね。
日本では、ほとんど見られなくなった狂犬病ですが、WHOの調査では、いまだに世界では5万人以上の方が
亡くなっているようです。
私がカンボジアで見た犬たちは、狂犬病ウィルスを持っている犬だったかもしれません。

カンボジアの犬たち
特にアジアやアフリカでは、流行国とされています。
しかし、
検疫を徹底していても海外から狂犬病ウィルスが入ってくる可能性はゼロではありません。
2013年、それまで狂犬病撲滅国だった台湾で狂犬病が発生し、狂犬病撲滅国から除外されました。
いつ日本も再び、狂犬病ウィルスの脅威にさらされるか分かりません。
飼い犬への狂犬病予防接種は必ず行い、大切な命を守ってあげてくださいね。
そして、
新型コロナウィルスも日本での狂犬病のように撲滅出来るのが一番ですが、
しばらくは感染対策を取りながら付き合っていくことになりそうですね。
でも、早く治療薬が出来たり、見えない恐怖から解放される日が来ることを願ってやみません。
参考:厚生労働省HP